2018年2月7日水曜日

水の力

先月末に今まで使用していた2室型から3室型の強酸性水生成器へ入れ替えました。 今までの2室型
でも生成される強酸性水の機能は充分だったのですが「強酸性水に曝露した金属が錆びる」という問題が有り、それらをクリアした3室型へ入れ替えました。

強酸性水は殺菌能力に優れ、逆側のホースから出てくる強アルカリ水はタンパク溶解能力に優れており、これらを組み合わせると殺菌・消毒の強力な武器になります。当院では10年以上前から強酸性水を使って口腔内洗浄や患者さんの口腔内から採取した歯型の殺菌(技工士さんの健康管理に重要です)、熱に耐えられない器具の殺菌、 加湿器の水に使用して診療室空気の殺菌等々に使用してきました。
また最近はユニット内の水質が問題視される様になり綺麗な水を生成し使用する医院が多くなってきましたが、当院が使用しているユニットは元々配管された水道水とは別系統にボトルを使った送水が可能で有り、菌が少ない綺麗な水を使用するよりも更なる機能が期待できる殺菌できる水を使用した方がより配管内が綺麗な状態を保てます。そしてボトルに水を溜めて使うという事は生成されて直ぐのフレッシュな水を使う事にもなりますので、殺菌効果の持続力が弱い強酸性水を良い状態で使える事でも有ります。
また強酸性水がスリーウェイシリンジやタービンやコントラ等のハンドピースから出てくる事によって治療しながら口腔内洗浄にもなり、超音波スケーラーから出てくる水も強酸性水なら歯石を取りながらポケット内洗浄の効果も望めるので治療効果が上がると考えています。
強酸性水は良い意味で物性的に不安定な水であり効果が持続する薬剤では無いので環境汚染等に気を使う事も無く、またイニシャルコストは掛かりますがランニングコストは安いのでジャンジャン使えるのが魅力ですね。

その他にも根管治療や歯周病治療で光殺菌や高周波治療の器材も使用しておりますが、それらの器材については追々お話ししたいと思います。